「粋」と「雅」
師匠からよく言われていたのを覚えて
います。
関東は「粋」を重んじ、
関西は「雅」
であると。
当時、僕には何のことか少ししか
理解できていませんでした。
関東、特に江戸前、
キマっている揃っているのが好き、
お庭では例えば竹垣、
シュロ縄の結び目や全体の寸法、
ピッシリと揃っていることに
美しさやかっこよさを
見出しています。
↑四つ目垣
そして関西、
京風とでもいいましょうか、
少しの緩み、アバウトな、
少しぼやけた部分を意図的に作る
ことで、そこに美しさやかっこよさ
を見出しているように思えます。
実際、枯山水で有名な龍安寺の
入り口に龍安寺垣と名前まで
付いている竹垣があるのですが、
そこの竹垣のシュロ縄の結び目は
どれもゆる~い感じで、決して
揃ってはいません。
多少の経年劣化はあるかも
しれませんけど。👇
竹林の中を通る道で有名な嵐山の
道の両脇にある、
その竹林の竹を間伐して作ったで
あろう垣根もシュロ縄の結び目は
揃っていませんでしたし、
押せばグラグラするほど。
感覚の違いなのでしょうか。
関東と関西の古くからある感覚の
違い、どちらがいいという判断は
当然ながらできません。
ただ、僕は生まれも育ちも関東
なので、
やはりキッチリしている姿に
美しさを感じます。
同じ姿のものであれば、
シュロ縄の結び目1つとっても
全て揃えたいのです。
関西の感覚はどうなのでしょうね。
どちらが良いか、
それはお施主様の好みですね。
「粋」と「雅」
ある意味対極かもしれませんね。
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